飛騨市を旅すべき6つの理由
初めての方必見!!
高山市の北隣にある飛騨市。山々に囲まれたこの土地には、ここにしかない魅力がたくさん詰まっています。
①伝統行事の奥深さ
起し太鼓は必見!~古川祭~
古より伝わる飛騨の誇り 動の起し太鼓と静のまつり屋台
毎年4月19日、20日に行われる古川祭。気多若宮神宮の例祭で、国の重要無形文化財に指定、ユネスコ無形文化遺産にも登録されているこの歴史ある祭には、毎年多くの観光客が集まります。
19日の夜に行われる「起し太鼓」は、数百人の裸男に担がれた櫓の上に直径1mほどもある大太鼓に若者2人が背中合わせにまたがり、交互にバチを振り下ろすという勇壮なもの。付け太鼓と呼ばれる集団との攻防戦が夜遅くまで続きます。
また、飛騨の匠の技を結集した絢爛豪華な屋台が町を練り歩く「屋台行列」も祭の見どころ。9台の屋台に施された巧妙な彫刻は、まさに飛騨に息づく雅の文化の象徴です。
動と静、この対照的2つの表情を持つ古川祭は、飛騨の人々が大切に受け継いできた誇り。雪深い飛騨に春を告げる大切な行事です。
ローカル感を味わう ~きつね火まつり・神岡祭~
松明の灯りが幻想的なきつねの嫁入り行列
古川祭や三寺まいりの陰に隠れて観光客にはあまり知られていないお祭。そんなお祭にこそ、飛騨の深い魅力が隠れています。
毎年9月に行われる「きつね火まつり」は、松明の灯りを揺らしながら、総勢50名のきつねの嫁入り行列が町中を練り歩くお祭です。古川に古くから伝わるおとぎ話が、まるで秋の宵闇の中で今に蘇るような不思議な光景が広がります。
また、毎年4月に行われる「神岡祭」は、高山祭・古川祭と共に『飛騨三大祭』に数えられるおまつり。
古くから「この日は年に一度、神様が里に出られ、町内を巡ってくださる日」と地元で言い伝えられており、町内の家々からもお神酒などが神様に奉げられ、賑やかな舞や楽を見ることができます。数百メートルにおよぶ総勢700名もの美しい祭行列や、大・中・小の神輿(みこし)は、神岡の家々の家内安全や人々の無病息災を願いながら町中を練り歩きます。
揺れる灯りに縁結びの願いを込めて ~三寺まいり~
嫁を見立ての三寺まいり
白いろうそくに良縁祈願の想いを込めて…
その昔、飛騨から野麦峠を越えて信州へ糸引きの出稼ぎに行っていた年頃の娘たち。
300年以上も続く風習・三寺まいりは、その娘たちが着飾って瀬戸川の川べりを歩いて3つのお寺を巡拝し、それが男女の出会いのきっかけとなったことから、今では縁結びが叶うお参りとして知られています。
『嫁を見立ての三寺まいり』と飛騨古川の小唄にも歌われるこの三寺まいり。もとは親鸞聖人のご遺徳を偲んで3つのお寺に詣でるという伝統行事ですが、現在でも毎年1月15日の夜に円光寺・真宗寺・本光寺の3つのお寺に、縁結びを祈願しながらお参りをします。お寺には手作りの和ろうそく、町中にはいくつもの大きな雪像ろうそくが灯され、「良縁に恵まれますように」と祈る乙女の頬を明るく照らします。
②体験の楽しさ
人気急上昇 レールマウンテンバイクって?
おとなも子どももアクティブに飛騨を楽しもう!
高原川の渓谷をバックに
飛騨生まれの新感覚のアクティビティ「ガッタンゴー!!」。
廃線となった旧神岡鉄道のレール上を特製のマウンテンバイクで走る乗り物です。神岡町市街地を走る『まちなかコース』と山間部の高原川の渓谷沿いをトンネルと橋梁を駆使して走る『渓谷コース』があります。
いずれのコースにも道のりの途中には、真っ暗でひんやりするトンネルや高架もあってスリル満点!春から初夏にかけての新緑や、夏の降り注ぐ太陽の光、秋には鮮やかな紅葉と、季節によって表情を変える沿線の風景を体いっぱいに感じながら風を切って駆け抜けます。
鉄道レールならではの「ガッタンゴットン」という音と振動を味わいに、Let's ガッタンゴー!!
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旧鉄道路線のレール上を専用のマウンテンバイクで駆け抜ける
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奥飛騨の絶景を楽しもう!!
スノーシューで冬も満喫!豪雪地帯の楽しみ方
冬の山歩きもまた格別!
日本有数の豪雪地帯としても知られる飛騨。雪深い冬の飛騨にもスペシャルな楽しみ方があります。
北米生まれのスノーシューは、日本でいう「かんじき」のような雪中歩行用具。スキーができない…という人でも、ガイドさんと一緒に雪山に繰り出し、動物の足跡を観察したり北アルプスの山々を望んだりと、冬の自然散策を楽しむことができます。
雪深い飛騨でしか味わうことのできないこの雪山アクティビティーで、冬の飛騨を元気に満喫して下さい!!
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北ひだの森を一緒に歩きませんか?
③自然の美しさ
雄大な大自然との共存 ~天生湿原~
岐阜の宝もの「天生の森」
6月上旬は水芭蕉が咲き乱れる
飛騨市と白川郷の間に位置する天生(あもう)の森。「岐阜の宝もの」にも選ばれ、泉鏡花の小説『高野聖』にも登場するこの森は、ミズバショウの群生地やブナの原生林を擁し、手付かずの自然が広がっています。
1年の半分近くは雪に閉ざされてしまうという厳しい条件の中、6月から10月までの間は、咲き乱れる高山植物と雄大な木々、新緑や紅葉、鳥や虫、そして動物たちが温かく迎えてくれます。大自然の中、ひとりで森と一体化するもよし、仲間同士で語らいながら散策するもよし、ガイドさんの説明を聞きながら森の奥深さを学ぶもよし。ストレスフルな生活に疲れた心を、森は包み癒してくれるでしょう。
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圧倒的な自然を体感
飛騨古川駅から徒歩でも登れる低山
古川盆地を見下ろす 安峰山
朝霧が立つ日は、雲の上にいるかのよう
山頂からは古川盆地、御嶽、白山連峰、白木ヶ峰を一望。登山口から1時間半で気軽に登ることができます。
おすすめの季節は秋。
晴れの日の風のない朝は、古川盆地は朝霧がたまります。そんな日はぜひ安峰山へ向かいましょう。頂上からの景色はまるで雲の上にいるかのよう。
午前10時を過ぎると、朝霧が少しずつ晴れ、眼下に古川盆地が現れてきます。趣のあるその様子に魅了され、たくさんの方が見に来ます。
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眼下に広がる朝霧 飛騨古川の町を一望
④郷土の味
絶品!飛騨牛 極上の旨味を満喫
ステーキ、焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶ…楽しみ方も多彩
見た目にも美しい極上ステーキ
飛騨グルメの最高峰ともいえる飛騨牛。全国の食通たちの間でも非常に評価が高い逸品で、ステーキ、焼肉、すき焼き、しゃぶしゃぶと、どんな食べ方にも合う人気ブランド牛です。
飛騨市内にはステーキ屋さん、焼肉屋さんをはじめ美味しい飛騨牛を食べられるお店がたくさん!美しいサシが入った極上の飛騨牛をシンプルに焼くステーキは旨味たっぷり、口の中でとろけてしまいそうなほどの柔らかさです。少し変わったところでは、名物・朴葉味噌と一緒に焼いた「朴葉味噌ステーキ」も、飛騨ならではの味わい。飛騨を訪れたら一度は食べたい極上グルメの真髄です。
以下のコラムでは、飛騨牛が食べられるお店を紹介しています。合わせてご覧ください。
とんちゃんでビール派 vs 飛騨そばで地酒派
これで乾杯!サイコーです!
野菜もたっぷり摂れて意外とヘルシー
まずは、飛騨市と富山県の県境、神岡エリアの名物「とんちゃん」。
「とん」といっても豚ではなく、牛のホルモンを味噌ベースのタレに絡め、ザク切りのたっぷりお野菜と一緒に炒めた神岡っ子オススメのソウルフードです。甘辛いとんちゃんとキンキンに冷えたビールの相性は最高! お箸が止まらなくなります。
お次は飛騨の美しい水と土に育まれた飛騨そば。飛騨そばは夏でも昼夜の気温差が激しい高冷地で栽培され、味にほのかな甘みがあるのが特徴。同じく土地の恵みがギュギュッと凝縮された美味しい地酒と一緒に味わうのがオススメです。
さぁ、あなたはとんちゃんでビール派? それとも飛騨そばで地酒派?
地産地消、飛騨の食材を飛騨ならではの食べ方で
庶民の味、「漬けステ」の愛称で呼ばれる漬物ステーキ!?
漬物ステーキ!ほかほかご飯が欲しくなる!
地元で取れた旬の食材をその土地で味わうのは旅の醍醐味。飛騨にも、訪れたら一度は食べてみたい魅力的な郷土料理がたくさんあります!
春にはワラビや山ウド、コゴミなどの山菜をいただいて、夏には、なかんじょ川で釣れた鮎や岩魚を塩焼きにして丸かじり、秋にはキノコの深い味わいを楽しみ、冬にはじっくり漬かったお漬物を肴に熱燗を飲む――。
飛騨では地元料理のことを「ざいご料理」と呼び、囲炉裏を囲んで昔ながらの料理を味わうことができます。豊かな自然の恵みと素朴な味わいの里山料理、他では味わえない味です。
日本人で良かった!朴葉味噌とホカホカご飯
ご飯にもお酒にも合う郷土料理の代表格
飛騨牛の朴葉味噌焼も人気!
古くから飛騨で親しまれてきた朴葉味噌。味噌にネギなどの薬味をたっぷり入れて朴の葉に載せて焼く、飛騨を代表する郷土料理です。
食欲をそそる、朴の葉と味噌が焼ける香ばしい香りを鼻で楽しみながら、ホカホカの炊きたてご飯と一緒に食べる――。素朴な料理ですが、地元の人々は自家製味噌を使い、キノコやお漬物を入れたりと具も様々なので、家によって微妙に味が違うんだとか。
飛騨っ子が「これがあればご飯が何杯でも食べられる」という朴葉味噌。ご飯だけでなく、お酒のつまみにも最適です! お土産用として朴の葉と味噌がセットになったものも売っているので、ご自宅でホットプレートを使って、簡単に飛騨の味を再現できます!
⑤匠の伝統
受け継がれる匠の技と心
そうだったんだ!飛騨の匠
家々の軒に見られる「雲」は飛騨大工の紋章
古くから「匠の里」として栄え、現在でも建築業に従事する人の割合が高いといわれる飛騨。
奈良時代以降、高い技能を持っていた飛騨の匠たちは都に派遣され、藤原京や平城京、平安京の建築にも携わったと伝えられています。万葉集や日本書紀、今昔物語、源氏物語などにも、飛騨の匠たちの真面目で一途な仕事ぶりや高い技術への賞賛が描かれているほどです。
先人たちが磨いた技法は今に受け継がれ、建築はもちろんのこと、家具や一刀彫、陶芸、飛騨春慶塗りなど、飛騨を代表する様々な分野に活かされています。
お散歩中にも見られるワザ
匠の技が活かされた美しい町並み
落ち着きのある町家が続く町並み
古川町の中心部は明治37年の大火でほぼ消失しましたが、飛騨の人々はその後、伝統的な建築様式を踏まえて家を建て直しました。現在でもその名残から、殿町、壱之町、弐之町を中心に、伝統的な町屋がいくつか残っており、新しく建てられた一般の家々も、飛騨の匠の技を随所に取り入れ、美しい古川の町並みを守っています。
最近では、そんな町並みを楽しもうと、観光案内所や匠文化館などで配布されている町歩きマップを片手に、写真を撮りながらのんびりと散策している観光客も増えてきています。出窓や出格子、玄関戸、塗壁、雲など古くから受け継がれてきた飛騨の伝統的な建築技術は、町のいたる所で見かけることができます。
これぞ匠の技が凝縮された建物!
町一番との噂も・・・匠文化館からの眺め
2階の格子戸から見た新緑と瀬戸川
飛騨の大工さんたちは、自分が建てた建物の軒下に「雲」という装飾を施します。「雲」は大工さんによって形が違う紋章のようなもので、飛騨の家々の軒に見られる大きな特徴です。
匠文化館は、そんな匠の技を受け継ぐ地元の大工さんによって建てられた立派な建物。なんと釘を1本も使わずに建てられ、館内では継ぎ手や組み木といった技や、建築に携わった大工さんたちの「雲」なども見られます。
そして何といってもオススメなのは、ここからの景色!2階の格子戸から望む、瀬戸川の流れと小路は、古川の町並みの象徴といってもいいほど。旅の始まりにここを訪れて、飛騨の町を知り尽くしたスタッフとおしゃべりしながら、旅のプランをたてるのもオススメです。
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飛騨の匠の足跡,匠の技術,道具を展示
⑥逸品の心
風もないのに揺らぐ 和ろうそく
飛騨で出会う癒しの品
店頭での作業も見学できる
熟練の職人がじっくりと手間と愛情をかけて1本1本手作りする和ろうそく。
「和ろうそくに火を灯すと、風もないのに炎が上下に揺れることがあるんです。地元のお年寄りは『仏様が喜んでみえる(いらっしゃる)』というんですよ」とお話してくれたのは、飛騨市古川町に江戸時代から続く老舗和ろうそく店の七代目・三嶋順二さん。
女性に人気のあるアロマキャンドルの灯りや香りも素敵ですが、少し心が疲れたなと感じた時には、和ろうそくの素朴で優しい灯りを見つめながらの静かなリラックスタイムをオススメします。
職場のデスクに置いてほっこりタイム
逸品で癒す仕事空間
素朴さに温もりを感じる
飛騨の厳しい自然に育まれた「山中和紙(さんちゅうわし)」、銘木一位を職人が一刀一刀心を込めて彫りあげる「一位一刀彫(いちいいっとうぼり)」など、飛騨には匠の心意気と技術を受け継ぐ逸品が数多くあります。
どれも自然の温もりを感じることができ癒し効果も抜群! 味気ない社内ランチには山中和紙をランチョンマットにしたり、一位一刀彫の小さな置物をマイデスクのマスコットにしたり――。忙しい仕事の場にこそ置いて、見ればホッコリした気分になれる、そんな優しさがある逸品の数々です。